「新卒1年目なのに、もう辞めたい」——そう感じてしまう自分を、責めてしまってはいませんか。

せっかく入社した会社を1年足らずで辞めることに、罪悪感や不安を感じるのは自然なことです。「もう少し頑張るべきなのか」「これで転職して本当にうまくいくのか」と、答えの出ない問いを一人で繰り返してしまう方も少なくありません。

ただ、その気持ちのまま結論を急ぐ前に、一度立ち止まって状況を整理してみることをおすすめします。この記事では、1年目で辞めたいと感じたときの考え方と、退職前に整理しておきたいことをまとめました。

新卒1年目で「辞めたい」と感じたら最初に考えること

「辞めたい」という気持ちの中身は、人によってまったく違います。まずは、自分がどの部分に一番つらさを感じているのかを分けて考えてみましょう。

仕事内容

任されている業務が自分の想像と大きく違う、やりがいを感じられない、逆に難しすぎてついていけないなど、仕事内容そのものへの違和感がないか振り返ってみます。「業務内容そのもの」への違和感なのか、「まだ慣れていないだけ」なのかを分けて考えると、今後も続く問題なのかが見えやすくなります。

人間関係

上司や先輩、同僚との関係にストレスを感じていないか。相談できる相手が社内にいるかどうかも、負担の大きさに影響します。特定の一人との関係が原因であれば部署異動などで改善する可能性もありますが、職場全体の雰囲気が要因の場合は根本的な解決が難しいこともあります。

働き方・待遇

残業時間や休日の取りやすさ、給与や評価の仕組みなど、働き方そのものに不満があるケースもあります。入社前に聞いていた条件と実態が違う場合は、その差も具体的に書き出しておきましょう。求人票や募集要項と実際の労働条件を見比べておくと、次の会社選びで同じズレを避けやすくなります。

やりたい仕事とのズレ

「この仕事を続けても、自分がやりたいことに近づけない」と感じている場合は、業界や職種そのものを見直したいというサインかもしれません。この場合は、今の会社の中で異動によって解決できる話なのか、業界自体を変える必要があるのかを分けて考えることが、次の一歩を決めるヒントになります。

1年で辞めることだけで転職を諦める必要はない

第二新卒として応募できる求人もある

新卒入社後、短期間で転職を考える・転職した人は「第二新卒」と呼ばれることがあります。この言葉に法律上の明確な定義はありませんが、多くの求人媒体や転職エージェントの解説では、入社後1〜3年程度の人を対象として扱っていることが一般的です。

つまり、1年で退職・転職を考えること自体は、転職市場において珍しいケースではありません。第二新卒の位置づけや、若手の早期離職に関する公的なデータについては、第二新卒とは?何歳まで?転職を考える前に知っておきたい基礎知識 で詳しく取り上げています。

在籍期間だけではなく退職理由の整理も重要

一方で、在籍期間の長さだけを見て採否が決まるわけでもありません。面接では「なぜ1年で転職を考えたのか」を聞かれる場面が多くなります。在籍期間の短さそのものより、退職理由や次に求めることをどれだけ自分の言葉で説明できるかのほうが重要だと考えられます。

辞める前に整理したい3つ

退職を決める前に、次の3つを紙に書き出してみましょう。

今の何がつらい?

前述の「仕事内容」「人間関係」「働き方・待遇」「やりたい仕事とのズレ」のうち、自分がどれに一番強くストレスを感じているのかを具体的に言葉にします。

今の会社で変えられる?

つらさの原因の中に、部署異動や上司への相談、働き方の見直しなど、今の会社に在籍したまま改善できる余地がないかも一度確認してみましょう。すべてが解決しなくても、負担が軽くなる可能性はあります。

次の職場で何を変えたい?

今の会社で変えられない部分がはっきりしたら、それが「次の職場で優先したい条件」になります。ここが明確になっているほど、転職活動での会社選びがぶれにくくなります。

在職中に転職活動する?辞めてから探す?

退職のタイミングも、悩みどころのひとつです。

在職中のメリット・注意点

在職中に転職活動を進めるメリットは、収入が途切れないまま次の職場を探せることです。一方で、在職中は平日の面接調整が難しかったり、業務と並行して準備を進める負担があったりする点には注意が必要です。有給休暇の使い方について会社の制度を確認しておくと、面接日程の調整がしやすくなる場合もあります。

退職後のメリット・注意点

退職してから探す場合は、転職活動に使える時間を確保しやすくなります。一方で、収入が途切れる期間が発生するため、生活費や貯蓄の見通しを事前に立てておくことが大切です。また、空白期間が長くなるほど、その期間について面接で聞かれる可能性が高くなる点も踏まえておきましょう。

どちらが正解ということはなく、自分の貯蓄状況や、今の会社に在籍し続けることの負担の大きさによって、無理のない方を選ぶことが大切です。迷う場合は、まず在職中に情報収集だけ始めてみて、状況を見ながら退職のタイミングを判断するという進め方もあります。

次の会社で同じ悩みを繰り返さないために

1年で転職を考える人にとって一番避けたいのは、次の会社でも同じ理由でまた「辞めたい」と感じてしまうことです。

そのためには、「辞める前に整理したい3つ」で書き出した内容をもとに、次の会社選びで何を優先するのかをはっきりさせておくことが欠かせません。優先順位が曖昧なまま次の会社を選んでしまうと、内定の出やすさや知名度だけで決めてしまい、結果として似たような不満を繰り返す可能性があります。会社選びの具体的な確認ポイントについては、別記事で詳しく取り上げています。

また、退職の意思を会社にいつ・どう伝えるかも悩みどころですが、就業規則で定められた退職の申し出期限を確認したうえで、直属の上司に早めに相談するのが一般的な進め方です。引き継ぎのスケジュールにも関わるため、退職日をあいまいにしたまま先延ばしにしないことも、円滑に次のステップへ進むポイントのひとつです。

一人で情報収集や求人選びを進めるのが不安な場合は、第二新卒・既卒向けのサポートに力を入れている転職エージェントなどを利用するという選択肢もあります。


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